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テングチョウ

2020年4月7日

コロナ禍を気にしながら、チョウの撮影に出かける。不要不急の外出は避けなければならないが、カメラの腕が鈍るので、誰もいない林道でチョウをひたすら待つことにした。

すると、タテハ類が飛んできたが、種類は分からない。小1時間ほど待っていると同じチョウか分からないが、テングチョウが止まってくれた。越冬型であろう。傷んでいる羽が目立っていたが、気持ちよく日光浴をしていた。

 

高校生時代、テングチョウは憧れの一つであった。初夏、川辺でミドリシジミの捕獲をしているとチョウが眼前を素早く横切る。すぐさま、態勢を整え、何度も網を振り回すがとても素早く飛び回り捕獲ができない。まるで、自分たちを嘲笑っているように飛び去って行った。顧問の先生からテングチョウと言われ、学校に戻ってから図鑑と標本を見て関心した記憶が蘇った。

 

この日は、ムラサキシジミ、ルーミスシジミ、トラフシジミなどを見かけたが撮影することはできなかった。晴れで気持ちよかったのだが、風も少しあったせいかチョウたちが活発に動くことはなかった。

翅全体は黒褐色で表翅の上下に橙班があるが、木や落ち葉の上にいると目立たない。こうやって林道の白線の上にいると目立つ。

夏の北アルプス、南アルプスの林道でもよく見かけるチョウであるが初めて撮影に成功した。